航空機メーカ、ボーイング社がB747−100型機をベースとして航続距離よりもお客をたくさん
乗せることを最優先したB747−SR型機を作った。このSRの略はSはShort(短い)、 RはRange(航続距離)である。
B747SR(この先は略してSR)は世界だけみても注文をしたのは日本の航空会社の全日空、日本航空である。
SRは短距離のフライトで高頻度のフライトにも耐えられるようにさまざまな改良がしてある。
一つは離陸回数の増加のために備えてランデインクギアを強化、SRはB747−100型機ベースとして
いるが重量を耐えるためB747−200型機のものが使われブレーキには強制冷却ファンがつけられている。
日本航空の場合はこのファンは取り外されたとか。それ以外にも騒音低下を目的としたエンジン周りの改修、
離陸回数の増加による機体構造の金属疲労破壊に備えた構造強化もされている。
また全日空の場合はSRは国内線だけではなく海外にもチャータまた限定運用ではあるが定期便で飛んだ機体もある。通常SRは航続距離が短い
ため、燃料タンクの増設また最大離陸重量、最大着陸重量の大幅向上させるためB747−200型機のエンジンに
パフォーマンスアップした機体があった。現在この改造された機体は、通常の全日空のSR型機のタイトルには
英文字タイトルは入っていないが国際線チャータで使われていた機体にはしっかりと英文字タイトルが入れられている。
このSRも2006年までにコスト削減などさまざまな理由から全機退役させられる。しかしこのSR機でも売却され活躍中
の機体もある。一つは全日空から日本貨物航空に売却され貨物機に改造され現在は航続距離が改造しても元々短いため
アジア路線を主として飛んでいる。またこの機体旅客時代の名残として旅客の窓が残されている。
また日本航空のSR型機も貨物機に改造されエバグリーンインターナショナル、ユナイテッドパーセルサービスに
売却され、現在も活躍中である。またNASAにも日本航空のSR型機が売却されスペースシャトル輸送機に改造され
活躍中である。


しかし、最後まで全日空(ANA)で日本の空で活躍してきたB747SR、「スーパージャンボ」の愛称として、B727、トライスターからに
変わる国内線、大量輸送という時代を作ってくれました。約500名のお客様を乗せることができた機体です。最後まで残ったB747SR機たちは、
短時間のフライトで離着陸を繰り返すため、設定されている機体耐用離着陸回数もギリギリであり、また航続距離よりも大量輸送を優先した
全日空B747SRの退役後は、売却されて飛ばそうと思うと大幅な改造をしないといけないということであまりにもリスクが大きすぎることから、
退役後の運命はというとスクラップつまり解体を待つことになる。すでに砂漠に放置されている全日空B747SR、全日空の社名が消され
あのトリトンブルーが残されたまま放置されている。また砂漠に置かれていた機体の一部も脚が外されスクラップになった機体もいる。先がない
全日空B747SRもまだ活躍中の機体もいる、日本貨物航空 JA8158 全日空より売却され、貨物機へと改造され運航されている。

残念ながら日本貨物航空 JA8158機も退役した。ただ、この機体、まだ別の会社で活躍する様子、
まだまだ、がんばってもらいたい。また、旅客機として残っていた最後のB747SR JA8157が
2006年、3月10日 鹿児島→羽田 NH624をもって退役した。B747SR、ほんとうにたくさんの思い出、たくさんの出会いがありました。
残念ながらこの機体も最後のお仕事フェリー(回送)を終えると生涯を終えることになると思いますが、
ゆっくり休んでほしいと思います。27年間お疲れさまでした。


全日空 All Nippon Airways

☆写真クリックすると大きくなります。

      

      
                  

      

      


      

      

  NEW  NEW


inserted by FC2 system